4月1日はエイプリルフールである
 それはこの日だけ嘘をついてもいい、と言う妙なルールがある
 日本でもそんな妙なルールが浸透して長いだろうが、そのルールに乗っかりたい人間の大半であろう学生たちは悲しい事に春休みである
 嘘を付きたくても、その対象たるクラスメートや教師を騙す機会に恵まれない……そんなジレンマが付きまとう人も少なくないはずだ

(あぁ……4月1日今日この日、みか先生にウソをつきたい……!でも学校でのノリで嘘は付けないしそもそも嘘をつくネタが無い――――――――!)

 それは彼女、北川理央も同じ事であった


  ドラマティックに嘘をつきたくなったあの日の初春・イン・オキツ


 所変わって主人公・鈴木みか宅 みかはエイプリルフールもどこ吹く風、ゴロゴロと転がって春休みを思いっきり満喫していた

「みかーお菓子食いたいか?」

 そんなみかに親ばかのリミッターを越してるんじゃないかと疑問を持たざるを得ない父が現れる 名前が特に設定されて無いのが某ちびまる子ちゃんの母や姉と同じと言うのが意外な設定であろう

「うん!いるいる〜!」

 ともかくいつものノリで父からお菓子をもらおうとしたみかだが……父はそのお菓子を上に上げてみかが取れない様にしたのである

「ほらほら〜!取れるか〜?」
「お父さん〜!取れないよぉ〜〜〜!ふぇぇ〜〜〜ん」

 父の行動に思いっきり涙目になるみか 何も知らない人が見ると、彼女が教職についてる人間だと思う人間はいないだろう それ以前に彼女が20代後半だと信じる人もいないだろう

「ごめんな、みか 今日はエイプリルフールだからちょっとからかってみたんだ」
「あ、そー言えば今日は4月1日だったんだ」

 春休みの為、曜日感覚が完全にマヒしていたみかは父からお菓子をもらいつつ、この日が何の日か完全に思い出したのであった

「そー言えばお父さん、今日を漢字で書くと『わたぬき』って読めるんだよねぇ……」
「みか それは嘘じゃなくてトリビアだろう?」
「はっ!?」

 みかの思い出したような一言にツッコミを入れるのはみかの母である この母も名前が設定されて無いのが凄い所だろう

「みか、今日がエイプリルフールだろうと何だろうとどーでもいいだろ?ゴロゴロするだけならちょっとお醤油を買ってきてちょうだい」
「ええぇぇ〜〜〜〜〜〜〜」
「アンタがあたしらの本当の子供じゃないとか、そーいう嘘は付かれたくないだろ!? とっとと買いに行きな!」
「はい〜〜〜〜〜〜〜」

 母の一言でみかはあっさり立ち上がり、外にダッシュして行くのだった


「あ、みか先生!」
「あ、北川さんだ!お久しぶり〜!」

 そんなこんなで強制的に(?)外出させられたみかは、その帰りに自分の生徒の一人、北川に遭遇したのであった

「荷物重そうですね、私が持ちましょうか?」
「お醤油一本で流石に思いも何もないよぉ〜」
「そうでしょうか? その中にお菓子とか、お菓子とか、お菓子とか……」
「もぉ〜〜〜私だって何時もお菓子食べてる訳じゃないよ!」

 なんだかんだと喋ってるうちに、みかは袋をあっさり取られてしまいました

「そーいえば、北川さん、今日エイプリルフールだったんだねー」
「そーですよ、みか先生の事だからそういうのを忘れて何時もゴロゴロしてるか読書してるかのどっちかなんでしょう?」
「うっ!」

 図星を付かれて思わずうめいてしまうみかであった

「まぁ、良いじゃないですか、私はそんなみか先生が嫌いですけどね」
「えぇっ!普通この展開だと好きって事になるよね!?」
「みか先生、だから今日はエイプリルフール」
「あっそっかー!北川さんって上手いねー」

 みかの言葉に思わず苦笑する北川 しかしそんな日常も楽しかったりしていたのであった

 終わり

 あとがき
 ハイ エイプリルフールだったので、それを使ったちょっとしたネタです
 今回は四コマ漫画「せんせいのお時間」にしてみましたよ〜
 ちなみに今回のタイトルの元ネタは「リトルバスターズ」と言うゲームのヒロインのセリフみたいです
 ここから行ける大手名言サイトにあった物のパクリですよ〜

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