4月に入り、あと数日で新学期が…… 進学したなずな達の、二年生となる日が、一歩一歩近づいていた、その日でした

「それで、どうする……?」
「どうしよう……?」

 寮内の自室で、テーブルを中心に、なずなと乃莉の二人は、相対しながら真剣な表情で悩んでいました

「なずなちゃーん、内藤先輩が呼んでるよー」
「あ、はーい! 今行きまーす!」

 そんな中、ゆのが入ってきて、なずなが律太に呼ばれてることを教えました

「律太さん、どうしたの?」
「ああ、ちょっと真面目な話があってな」
「? どうしたの?」

 その律太が来ていた場所…… 寮の食堂に来てみると、その律太が思いつめてた表情で、椅子に座っていました

「実はな……」
「う、うん……」

 そして、その律太の表情に、なずなもそれにつられるように、表情を硬くさせてしまいます

「お前と相棒の乃莉だが、な…… 実は、二年に進級できなくなったんだ……」
「え? えぇッ!?」

 そして直後、律太はなずなと乃莉が吃驚するような、大事発表をするのでした


  ひだまりメイドラプソディー 第七十九話 四月馬鹿!


「嘘…… なんで今頃……」
「……内藤先輩」

 律太の衝撃発言の直後、なずなはショックで表情を青ざめますが……
 それに対して、乃莉は、はたとあることに気付き、律太に向きなおします

「もしかして先輩、エイプリルフールの嘘?」
「……バレたか」
「……バレないと思ってますか」
「え? ……えぇっ!?」

 そして、その疑惑を口にすると、律太は悪びれた様子も無く、しれっと答え……
 その答えに、なずなは只困惑することしかできませんでした

「だってさぁ、なずな…… 発表されるのが今さらなのもあるけど、それ以前になずな以外に留年する可能性があるのが何人かいるじゃんか! このみとか! 唯とか!」
「そういう事だ」

 そんななずなに、乃莉はその理由を簡潔に述べ、律太もその理由に頷き、その二人の言葉に、なずなは心から安心したように、ため息をつくのでした

「と、いう訳で先輩?」
「おお、どうした?」
「実は、まーりゃん先輩が昨日、内藤先輩を罠にはめようと、この前上野先輩や柴田先輩と一緒に何か相談されてましたよ? お気を付け遊ばせ♪」
「なぁっ! あ、あいつらっ!」

 そして、そんななずなを見て、乃莉は律太に向き直り、以前見たらしい現場をリークします
 その言葉に、律太は上野、柴田、そしてまーりゃんの三人を探そうとしますが……

「あはは! 先輩、嘘ですよ、う、そ!」
「え……」

 直後の乃莉の言葉に、律太は自分が乃莉に担がれたことを瞬時に理解してしまいます

「まぁ、さっきの先輩の仕返し、という事で まぁ、あのまーりゃん先輩は、何かしでかしそうな気はしますけどね」
「それに関しては心配ない この前、内容如何によっちゃ、溶鉱炉に突撃すれ、と言っておいた」
「……成程」

 しかし、乃莉はまーりゃんに対するイメージを口にしますが、律太がとりあえずの事前策を打っていたことに、彼がどれだけまーりゃんを理解しているのかを、理解します

「そう言えば、お前らはさっきの以外で今日、嘘をついたのは?」
「ううん さっきまで乃莉ちゃんとそれを相談してたの」
「やっぱ4月1日は、嘘ついてなんぼですからね」
「でも、やっぱ嘘つくもんじゃねーな 色々と面倒な事になりやがる」

 そして、律太の言葉に、なずなと乃莉は、只頷くし事しかできなかったのでした……

 そんなこんなで数時間後……

「私ね、1年生をやり直すことになったの……」
「いえ、そういうのは良いです」
「あはは……」

 食堂で明後日の方向を見ながら嘘をつくゆのに、なずなも乃莉も、只苦笑を浮かべることしかできませんでした……

 次回に続く

 あとがき
 と言う訳で、今回は4月1日のお約束、エイプリルフール編でした 何ともグダグダな展開でしたが
 ともかく、とりあえず原作付き(ゆきさんが作ってくれた降りキャラもですが)は全員ちゃんと進級してるので、ご安心を

 という訳で、次回から本編は本格的な二年生編となります まぁ、それ以前にひだまり原作がこれからどうなるのかが、激しく気になるんですけどね
 とりあえず、ゆのっち三年生編があるなら、新キャラ出そうな気はするんですが……
 一年生キャラとしては、あっちこっちキャラとけいおん!後輩トリオ、そしてシャッフルのツボミの他に、ある作品も出したいところですが、さて……

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