中学高校となると、受験とかそーいう大事なテストは一つの時期にかたまっていたして大変だったりする
 その対策として様々な対策を取った人間は多いだろう
 テスト勉強をしっかりやった人間から、本番でちゃっかりカンニング、なんていう人間もいたはずである(笑)
 それは彼らも似たような状況のようである

「だからね、私と悠人君は席が隣同士だから……」
「レスティーナ……冗談でもそーいう事言うなって」
「そうですよ〜 そんなこと言うお嬢様はメッメッですよぅ〜」
「それにそんなことするならテスト勉強の意味をなさないんじゃあ……」

 フィーナや隆史達が朝霧家でテスト勉強をしている間、麻衣やレスティーナ達一年もクラスの一部で集まってテスト勉強をしているのである
 メンバーとしてはこの家の主と言えるレスティーナの他に、高嶺悠人、風見透夜、根岸大地、朝霧麻衣、空閑木陰となっている
 ヒミカも誘ったのだが、どうやら別の友達とやると言っていたのでこの場にはい無かったりする
 ちなみにフィーナ達と違うのはその勉強をしている場所がラキオス家と言うレスティーナの家の豪邸だと言う事である 勿論本職メイドさんが数人いるような家だったりする(笑)

「皆さん、お茶とお菓子をお持ちしました……レスティーナお嬢様、また悠人さんに無茶を言ってるんですか?」
「え”!エスペリア!そ、そ、そ、そんなことないよ!エスペリアの大事な人にカンニングさせろなんて言わないから!」
「レスティーナさん……思いっきりバラしてる」

 麻衣の一言でハッとした表情をするが、当然のことながら後の祭り
 レスティーナがお茶とお菓子を持ってきたメイド……エスペリア・グリーンスピリットの顔を見ると、それは普段の温厚で優しい彼女の顔が無くなっている
 頭には複雑怪奇な形をした角があり、口からは大きな牙が現れている 例えるなら某ガッシュの主人公の相方を連想させるような表情である

「お嬢様……少し向こうでお話しを致しましょうか……」
「ハイ……」
「あ、あの?エスペリア先輩?」
「悠人さん達はごゆっくりしてくださいませ ハリオンも行きましょうか」
「はい〜♪」

 顔が少しだけ元に戻ったエスペリアがハリオンを伴って部屋を出る どんな時でもハリオンは変わんねぇ……その部屋にいた人間はそういう共通の思いを持ってしまっていた


  お姫様の暴走学園生活 テスト編 一年生準備編


「で、せっかちにならないで今度はこっちのXを使って……」
「ただいま……」

 色々とトラブルがあったが、とりあえずテスト勉強に気持ちを戻す事に
 そこにレスティーナが戻ってきたのだが……

「れ、レスティーナさんの口から魂が出てる!」
「エスペリアコワイエスペリアコワイ……」

 レスティーナの口から麻衣の言ったように、何か魂のようなものを出しており、ぶつぶつと呪いのような言葉を出している

「なぁ根岸、風見、あいつに何があったんだ?」
「俺に聞くなよ……」
「そうそう、勉強の続きだ悠人! この際レスティーナはスルーだ!」
「お茶のお代わりはいかがですか?」

 その時にレスティーナに何かやったであろう、エスペリアがお茶を持って現れる

「あの、先輩」
「はい、なんでしょうか?」
「いえ、お茶、お願いします」

 悠人は同じ学園の先輩であり、恋人でもある女性に声をかけて見るが……その笑顔に気押され、結局何も言えずにお茶をお願いする事以外出来なかったのである

「高嶺君弱ぁ……」
「そう言ってくれるな、朝霧よ……今の先輩に声をかけただけでも十分凄いって……」
「そうだね……」
「それより根岸よ 空閑はあそこのカーテンの中でで何をやってるんだ?オレとしては先輩よりこっちの方が怖いんだが」

 透夜に声をかけられた根岸がそのカーテンに視線を向けると……カーテンに身をくるめて顔だけ出す空閑がいた
 そしてどうやっているのか、上に登ったり降りたりしていると言う芸当をやってのけている

「空閑さん、器用だね……」
「器用っつーか……何か魔法を使ってるっぽい気がするんだが、どう思う?」
「まぁ空閑はいつもあんな感じだから 空閑のアレと神谷の妙な発明にビビってたら同じ美術部員はやってられん」

 根岸の一言に透夜はある意味空閑のような妙な人間がいない吹奏楽部は幸せなんじゃあ……などと思うが、それはいわゆる言わぬが花だと思ったので言わないことに

「ともかく空閑とレスティーナは無視して勉強の続きだ続き 風見、これはどーすんだ?」
「あぁ、これはな……」

 そんなこんなでラキオス家での勉強会は続いて行くのであった……

 終わり


 おまけ
 ラキオス家の隣には秋月家という家があり、この家には悠人の友人の一人である秋月瞬と言う男が住んでいる(もちろんここも豪邸である)
 この瞬もこの日はテスト勉強をしていたのだが、一段落して今は少し休憩していたりする
 メイドに入れてもらったココアの味を楽しみながら何気なく外を見てみると……
 その視線の先には、ラキオス家のたたまれたカーテンが見てたのだが、そのカーテンの一部分が膨らんでおり、その膨らみが上下に上がったり下がったりするのである

(あ、あれは何なんだ……?)

 それを見て瞬は思わずココアを噴き出しそうになってしまう
 それはともかく、その膨らみをみて瞬はその正体が何なのかを見極めようとする

(待てよ……アレはどこかで見た事があるような気がするんだが……)

 瞬はそれを何か思いだそうとするが……それが何なのか思い出す事が出来ない
 その時だった

(空閑よぉ お前、何やってんだ?)
(あら、高嶺さん カーテンの中に入ると何故か落ち着くのよ)
(そ、そう…… まぁ程々にしておけよ)

 少し前の美術の授業での悠人と空閑の会話が頭の中に現れる そして……

「あれは空閑かぁぁぁぁぁぁ!?」

 はたしてその予想は完全に当たっており、数分後秋月家からラキオス家に対して、瞬自ら空閑に関する苦情が入ったのは言うまでも無い(笑)

 おまけも終わり

 あとがき
 テスト勉強一年生編です もう完全にグダグダですね 二年生編と比較すると勉強をやってる雰囲気を出せたのが今回個人的に評価できますが
 次回はテストを作る教師たちの姿を出したいと思っております

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